2014年4月30日水曜日

レジリエンスなんて軽く言ってほしくない

何でも横文字キーワード化したり「なんとか学」がどんどん増える昨今ですが、NHKでも取り上げられたのが「レジリエンス」です。

“折れない心”の育て方 
~「レジリエンス」を知っていますか?~

困難に陥ってもそこから立ち直る力であり、逆境力とか回復力などと訳されるようですが、最近触れた話で最高の逆境力、回復力を感じたのはこの犬の話でした。(ショッキングな写真もあるのでご注意ください)

前述のNHKの放送でも、第2次世界大戦の際のホロコーストで孤児になった子供の研究が発端だったと説明されています。犬の写真をみて頭に浮かんだのがホロコーストでしたが、それは偶然の一致ではないのかもしれません。

さて、ホロコーストや犬の写真の極めて悲惨な状況と比べても意味が無いのかもしれませんが、自分自身の逆境を思い起こすに以下のように感じるわけです。

1.逆境はとてもプライベートなものである
2.逆境はとてもつらいものである
3.「回復する」って実際は元に戻ることではない

何が言いたいかと言うと、逆境を一般化することはナンセンスだし、元に戻るような表現には違和感を覚えるわけです。

キーワード化、一般化にすることで踏み出すべき解決法がそこにあるように思いがちですが、実際はそうなのでしょうか?

「生きる」ということを単純化しているようでどうもしっくりと来ません。


これだって逆境でしょ?

2014年4月29日火曜日

大岡裁きの本質とは

「大岡裁き」という言葉があります。

デジタル大辞泉では、
”公正で人情味のある裁定・判決。江戸中期の名奉行といわれた大岡忠相の裁判に仮託していう。”
と解説しています。

「大岡裁き」で有名なのは「子争い」です。二人の女性が一人の子に対して母親と名乗りでます。大岡越前は勝った方が親であると言い、子供のそれぞれの手を力いっぱい引かせてながら、先に手を話した方に、子を思う親の気持ちであるとしてそちらを母親と認めるという話です。

「大岡裁き」のストーリーとしての構成は、

難問がある → 答えが必須 → 妙案が出る → 納得の答え

となっています。
ポイントは「裁きの結果」ではなく、「裁く方法」です。

この「裁く方法」は、言い方を変えると「プロセスマネジメント」となります。

さて、「プロセスマネジメント」において気をつけなくてはいけないのは、「因果」として捉えないことだと思います。

「因果」は、まず結果ありきでその原因を推定する流れですが、「プロセスマネジメント」では正しいプロセスによってより良い結果に至ろうとするものであり、結果が既定されているものではありません。

「因果」の流れで「大岡裁き」の「子争い」を考えると、
正しい親を決めた(決められなかった) → 原因は科学的判断の有無
みたいなことになるでしょう。

それは、「科学的解明」であり科学的判定法の研究、開発に繋がりますからとても大切なアプローチであることは間違いありません。

一方、「科学的解明」に対して「大岡裁き」は「創造的解決」であると考えます。

つまり、「大岡裁き」の本質は、「的を射た気づきと実践の連鎖」、ということです。


気づいたら撮る

2014年4月28日月曜日

昭和をという時代

築地市場には場内と場外があります。場外は市場というより商店街なのですが、日曜日など場内が休みの日は多くの人で賑わいます。

地権者が複雑なのか、市場の移転が決まっているためなのか、わかりませんが、場外には古い建物が今でも多く残っています。

そこには昭和が置き去りにされているようです。

日本に元号制度があるためでしょうか、ひとつの時代がひとりの人生のように感じられます。海外では10年を一世代と捉えることが多いようですが、戦争や高度成長など激動となった60数年をひとつの時代と捉えるには幅がありすぎる気もしますが、多くの人と時代を共有できるのは良い事だと思います。


昭和の名残

2014年4月27日日曜日

ソフトスキルを身につけるには

かつてドラッガーは、”成果をあげるのは才能ではなく、習慣だ”と言いました。

最近は、現場の複雑化、流動化、不確実化によって習慣よりもさらに高いレベルで適応性、創造性などを組織力によって発揮することが求められています。

そこで注目されるのが「人格」であり、「ソフトスキル」です。

さて、「ソフトスキル」を身につけるためには何が必要でしょうか。

私が必要だと思うのは、訓練でなく、主体性と謙虚さです。

日本学術振興会の安西先生は主体性を「自分の目標を自分で見いだし、実践する力」と言われていますが、人に関わって力を合わせるには、自分が今、どこに居て、これからどこに向かおうとしているのかがあってはじめて出来るのだと思います。

言い換えれば、自分の今を知る謙虚さと、道を定めて歩む主体性ということになります。

そしてそれは妥協や同調でなく、「統合」を実現する唯一の方法なのかもしれません。


グラス越しに見える世界

2014年4月26日土曜日

イベント、セミナー棚卸し

最近参加したイベントやセミナー、講演会の記憶を一度整理してみます。

今回は、アクティビティ系ではなく、記憶に残る各社の取り組みです。
なお、順番に意味はありません。

ソフトバンク 研修の内製化 (経営学習研究所主催)
ソフトバンクさんで取り組まれている研修内製化に関する講演です。
特に記憶に残ったのが、講師が希望制であり、人事部門がデリバリーとインストラクションのスキルを与えることに徹していることです。

リクシル グローバル化と人事の課題 (ワークスアプリケーションズ主催)
GEのメソッドを取り入れたリクシルのグローバル化への取り組みでした。
組織風土を変革するのにGEの出身者をトップに据えるという、なんともわかりやすい話です。他社の手法を導入したいのなら、他社の人材を要職に迎えることが一番であることが再認識できました。

ヤフー 爆速組織開発 (経営学習研究所主催)
ヤフーさんが取り組む組織開発を背景、全体、具体とレイヤーを分けてお話して頂きました。アプローチの納得感とともに、現場で起きている問題に関して「へー、ヤフーさんでもそうなんだ」とちょっと複雑な思いをしました。

富士通ユニバーシティ 30代後半のキャリア (Academic hack!主催)
キャリアを客観視する研修を通じてキャリア開発の移行期にあたる30代後半に関わるものです。自分の30代後半や社内に居る30代の社員に対して思いを深めるきっかけとなりました。

各社の事例は大きなヒントを与えてくれるとともに、テーマの身近さと解決への不断の努力の必要さを再認識させてくれます。


2014年4月25日金曜日

オーバスペック症候群に思う

WindowsXPサポートが切れるタイミングでしたが、会社のシステム担当者が急遽退職し、つぎの担当者が入社するまでの間、システムの運用に関わる諸々の作業を行っています。

そのなかで、「何を使っているのか」と「どう使うのか」の間にある、大きな断絶を埋めるべく利用しているアプリケーションの講習などにも参加しているのですが、話を聞いたり実習したりすると「こんなことも出来るんだ」と感心する一方、「これ、マニュアル読んだだけだとわからないな・・・」という思いが頭を過ります。

そもそも、アプリケーションのマニュアルが50ページを超えてくると目的の操作を探すことは出来ても、全ての機能を把握して効果的に活用することが難しくなる印象です。

また、アプリケーションソフトに限らず、スマホ、家電など諸々のハードウエアも状況は似たり寄ったりです。

またMicrosoftOfficeのように日常的に使うソフトではバージョンが変わると、新しい機能どころか、これまでの機能を探し当てるのに多くの労力を使うことになります。昔のソフトには、その労力(スイッチングコスト)を下げるために「互換メニュー」なんてものが普通に装備されていましたが、最近はそれもありません。

きっと、多くの人が「使い切れない機能」を実感していると思うのですが、なぜ、このようになってしまうのでしょうか。

真偽は知りませんが、人は脳の一部しか使っていないという話があり、それと同じように使うものよりも過剰にアウトプットしてしまう習性があるのかもしれません。

さて、前述のように講習会に参加すると使い方がよくわかります。ここに、以下のような機能理解の本質が隠れている気がします。

1.人は人が語れる量が把握しやすい
2.語れる量は限られるのでポイントが絞られる(過剰な要素が排除される)
3.未知の情報の羅列からポイントを絞り込むのは困難である

実は私たちの周りの環境は常にオーバースペックなのかもしれません。そのなかで口コミやマネジメントなど他者の語りを上手く使うことによって理解を進め、環境を上手に活かしているようです。また、興味、関心といった、直感的にポイントを絞り込む脳の働きもとても大切なのだと思います。

逆説的に考えると、語ってくれる人や興味・関心が薄いと情報は常に過剰で理解が進まないものなのでしょう。


止まって考えよう



2014年4月24日木曜日

Yahoo!流「爆速」組織開発!? を爆速でブログにアップしてみる

経営学習研究所 MALLのイベント報告です。

組織開発って?

計画的に組織全体を対象として組織有効性と健全さを向上させるため、計画的に介入を行うこと
(Backhard 1969)

歴史的に様々な系統があるらしいです。
 Tグループ系
 サーベイフィードバック系
 ポジティブ系

要するに
「組織をWORKさせる計画的な働きかけ(WORK=機能的に動かす)」
①行き当たりばったりはダメ=診断に基づく問題解決
②打ち手は何だっていい

その背景にある世界観とは

断片化して多様性あふれる社会
境界が揺れ続ける社会
多忙な社会社会
不確実性の高い社会

1970年代に爆発的就航 2000年代にリバイバルそして今ブームみたいです。

ここまで、中原先生。

ここからYahoo! 吉田さんです。
12年7月に組織開発をはじめたそうです。

吉田毅さん モットーは 日本を元気にすること

以下、全社組織改革 と 各部門の組織開発 についての話です。


改革前夜 97年事業開始 15期連続増収増益
だが、
3つの変化 オープン化、ソーシャル化、デバイス ヒットサービスが出ない

そこで、
第2の操業 脱皮しない蛇は死ぬ 新しい事業戦略 それを支える組織改革 との論で
組織改革に着手  才能と情熱を解き放つ 「組織開発室、つくるから」
・・・・3ヶ月くらい不思議な仕事をやらされたのち呼ばれて↑


組織開発とは 組織をより機能させるプロセス と定義されているようです。


重要なイニシアティブ
1.コミュニケーションを改善する
 改革のレバレッジポイント
 上司ー部下間の関係性(フォロワーシップ) 現場一人一人の小さなリーダシップを連鎖させる
 コミュニケーションの質/量両面での改善

  イニシアティブ群
  1on1 1週間に30分必ず
  1on1アセスメント 本当に役立っているのか
  コーチング研修
  100人社内コーチ アセスメントの上位者に働きかけてもらう

1on1 とは
2500時間/W
経験学習サイクル(コルブ) 人材育成の根幹として考えている
主体性を育む

2.意思決定プロセスを改善する
 国会から家族会議
 小さなリーダーシップのカスケード
 OPENな組織風土

Yahooが押さえられたかもしれないポジションをFBやTwiterに

意思決定プロセスを機能させるイニシアティブ群
組織のダウンサイジング
権限委譲
プロセスの見直し(8→2)
フォロワーシップの導入
ヤフーバリュー 課題解決って楽しい、爆速・フォーカス・ワイルド、バリュー評価(360°フォードバック)、社内広報(バリューバトン、ウィーク)
ES調査

3.ジョブアサインを改善する
 仕事の固定化がもたらす負の遺産
 異動こそ最大の人財開発(人は経験から学ぶ)

ジョブアサインを機能させるイニシアティブ群
人財開発カルテ 強み、成長課題、3年後の理想像、半年〜1年の経験デザイン、システム化 期首に入力 MBOと個人の希望を同じバンドに入れていく
人財開発会議 年に一度 部下一人一人の育成方針決定会議 具体的な次のジョブアサイン
3年任期制 
ジョブチェン(社内FA)
ジョブフェア 5000人中2500人参加 ジョブチェン250名

組織開発とは、組織をより機能させるプロセス
関係性やコミュニケーションのありように着目
イニシアティブを重層にデザインする
PDCAの重要性 チェックする 組織開発の要諦 チェックできないものは避けた方が良い

様々問題を抱える現場に人事が何を出来るのか

1.ODコンサルチームの誕生
2.ヤフー流組織開発の4つのステップ
3.実例:ある開発部門での取り組み

改革の疲れ
伸び悩むES 半年ごと実施 2回目で横ばい
現場からのSOS

1.ODコンサルチームの誕生
 インターナルコンサルの強み 信頼関係がある、背景理解がある、共通言語を持っている
 組織診断という手法

2.ヤフー流組織開発の4つのステップ
契約、組織診断、活動、効果検証とフェードアウト

契約 TOPからのコミットメント(上手く行く最大の要因)、宣言の効果、変革チームの立ち上げ(継続性の問題)
組織診断 9つのフレームワーク(どういう形で問題が起きてくるか) プレインタビュー(30分7名〜15名) サーベイの設計 サーベイの実施と分析
 プレインタビューで重ねてぼんやり見えてくるものでサーベイ
活動 (診断結果のフィードバックを行い)改善のターゲット設定 ゴール活動 具体的活動
効果検証とフェードアウト 効果の検証 改善の継続 フェードアウトという機能

3.実例:ある開発部門での取り組み
 ある本部長と7名の部下の部長の激しい衝突 M&Aした会社 組織文化を残した会社に単身乗り込んだところ部下からクーデターの声が出た

本部長との面談
 最初は拒絶 本人が上司(執行役員)と面談 やっぱりやってくれ
 
キーマンへのインタビュー
 7人のキーマン
 まず出てくるのは本部長への不満
 その後、リソース不足(二極化)、戦略が不明確、組織のタコツボ化… 
 忙しすぎて教えられない→より忙しくて悪い方向、他の仕事を手伝えない

組織課題の9つのフレーム
1組織の進むべき方向性 戦略、ビジョン、目標
2構造 誰がやってもの上手く行かないこと 承認フローが破綻など
3リソース 人員配置、予算配分等
4関係性 上長との信頼関係、連帯性
5提供するサービス 顧客の評価
6組織風土 
7外部環境への適応 顧客情報、競合情報などにあんてな
8内部環境 精度等

あれ?ひとつ足りない…

20設問 5段階 全件調査
サーベイ 即日集計 役職別集計 4つの課題が明らかに
 戦略、権限委譲、関係性、キャリア(自分の仕事が無くなる不安)
社員 1〜8の問題がどうインパクトをあたえているのか

活動
本部長へのフィードバック
1on1
沈黙
後日連絡を頂く

合宿の実施
 冒頭本部長の謝罪15分
 戦略策定、競合にどうやって勝つのか
 Androidアプリの次の戦略
 終始、本部長沈黙、見守る
 7つの取り組み

半年後
戦略の見直し
闊達な意見交換
5週連続

総括
信頼関係、背景理解、共通言語
俯瞰的に見る ひとつひとつのシステムサブシステムから構成されていて全体が機能不全になる
変革チームの立ち上げと伴走
4つのステップと9つのフレーム
何か一つやりとげる 信頼が無いと問い合わせがない 実績がないと信頼されない

本部長にエグゼクティブコーチをつけたらしい

組織開発っていろいろあるけど・・・

ここから 質問タイム です。

全体(人材マネジメント)に関する質問から部門に関するものへ

1on1を持続的に行う 物理的にこの曜日この時間 習慣化している
習慣化するのにどのくらい トップから言って早いタイミングで アセスメントをとったのは良かったかも
アセスメント 15設問 コーチングの基本をポイント 今期から変える 1on1はあなたのために役立ていますか? 7名程度の部下の評価
上司と部下なのでやりにくい という声もある

社内コーチの関わりのタイミング 1on1の場にアセッサーとして入る そしてじっと見てフィードバックする

ヤフーバリューを決めていくプロセス
ソフトバンクから声が掛かった 「努力って楽しい」ソフトバンク → 「
バリューの浸透のために工夫したこと バトン 若手で改革のあと抜擢された人を回していく
バリューの評価を導入したことで一気に浸透した

組織開発
変革チーム 皆さんの活動を支えるサポートだけど最初はリードしますよ いずれ居なくなります
人事 ジャッジ、支援、評価する仕事・・・ もともと現場に居たので受け入れてもらえているのではないか

言い難いこと 診断のパワー 一生懸命サポートしたいというスタンスを

社内コンサルの限界と可能性:気心がしれた関係なのでまあまあ・・・ 完全にドライではいられない
組織開発の喜び:やったことに対して誰かが感謝をしている姿をみていること 目に見える5000人の仲間がパワー

後進へのアドバイス 組織は人の集合なのでその人の立場にたって物事を考える 「人格」 が兼ねそらえる

そしてラップアップは中原先生。

まずは経験
経験から学ぶ 経験学習 理論=実践
経験と内省、そして行動(行為)のサイクル
これほど形骸化しやすいものはない

次にピープル
1on1ミーティング(僕もやっています)
コーチング

そして拠り所
Yahooバリュー
バリューを原に落としていくこと

共感し「協同的な問題解決:
契約 診断 フィードバック 施策 評価 診断モデル
しかし内部は
事情やこんてきすとがわかる
共通言語も知っている

現場に刺さる「協同的な問題開発」が可能
一緒に考えましょうよ

素手で問題解決が出来るか

サーベイが何故必要か
大人は数字が無ければ動かない
人は鏡がなければ自分がみえない
しかしサーベイは万能ではない

サーベイには「場」が必要である
それには解釈し話し合う場が必要である
サーベイならどこでもやっている
 でもそれは解釈されているか?
 それで内省しているひとがいるのか?


爆速

会社員のメンタル問題を考える

もうすぐ5月、そして5月病の季節です。

さて、5月病に限らず、会社員のメンタル問題は、当人はもちろん、周囲に対する影響も大きく看過できる問題ではありません。

ここではばっくりと、「メンタル問題」として取り上げていますが、実際はもっと複雑で私は以下のように分類しています。

1.ストレス耐性の弱さ
2.疾患系
3.社会性の低さ

ストレス耐性の弱さは、常にストレッサーとの関係で語られるものです。ですから、単純に当人の耐性だけの問題ではなく、職場環境が大きく影響してきます。個人の側からはストレスコーピング(ストレッサーへの対処法)やレジリエンス(精神的な回復力)や鈍感力(ストレスへの耐性)といった観点、組織の側からはマネジメント、コミュニケーション、リレーションを通じた取り組みが効果的です。

疾患系は、環境的要因の影響性が少なく、より個人の資質的要因が大きく影響しています。代表的な精神疾患である統合失調、気分(感情)障害(うつ病、双極性障害など)、神経症性障害(不安症など)、生理的障害(摂食障害、睡眠障害など)、成人のパーソナリティ障害(非社会性、情緒不安など)など、ストレッサーに拠らない個人要因として保有する精神疾患傾向が思春期に表出するものもあり、社会人になる前から通院されている人も多いようです。疾病によっては効果的な治療法もあるようなので早期の治療が大切と聞いています。

社会性の低さは、疾病系に含まれてしまう部分もあって区分けは難しいのですが、人材マネジメントの観点からは
一見、何ら問題が無さそうに見えるのに
①組織社会化(組織に適応するプロセス)が進まない、組織に馴染めない
②上司や周囲からの指導や働きかけに効果が見られない
③こだわりや執着が強すぎて円滑に業務が遂行できない、思い込みが強すぎて要点を外す
④自分の正義を翳してルールに反抗する
⑤そもそもの認知に誤りがある
⑥やると言ったのにやらない、口先だけで行動が伴わない
⑦他人任せで問題意識、課題解決の意識がない
⑧気分で態度が豹変する
といった傾向が認められ、安定した社会的な関係の構築に難がある
ことを指しています。
社会的スキルの習得が困難であり、「学習困難者」と考えることも出来ます。学習障害の8つの特徴である「話すこと、書くこと、読むこと、計算、推論、運動動作、行動調整、対人関係」の難しさをクリアしたうえで出現する「社会的スキルでの学習困難」は、動作レベルよりもより高次な能力における困難さであると言えるでしょう。

昨今議論が盛んなダイバーシティ(多様性)という観点からも、メンタル問題を排斥する方向で考えることは望ましいとは思えません。しかしながら、一方で組織活動が組織目標という高い「山頂」を目指す山登りであることを考えると、正解の無い「裁き」を行わなければならないのも事実です。また、人は常に場(環境)とカップリングして行為を創発していますから、上記のいずれの分類においても、その場に居て初めて「問題」が生じることも問題への取り組みを難しくしています。

組織を「身の置き所ではなく、行動する場所である」と考えれば、仕事とストレス耐性、疾患系、社会性の低さの関係性が指標として開示される必要があると思いますが、社会の一部として捉えると、上手な分担の仕方が重要です。


若くして亡くなった私の兄は知的障害があり、自立を目指して就職したものの、本人も家族もそして、受け入れた職場の方々にも多くの困難がありました。その姿を思い起こすに、これら正解の無い問題とは、常に目を反らさず常に向き合い困難さを不快と捉えずに意味付けしつづけていこうと思います。


意味を問うこと

2014年4月23日水曜日

「熟達」に関わる3つのキーワード

法政大学長岡教授は「正解のない「チョイス」に向き合うために」という記事の中で以下のように触れています。

”いわゆる教育・訓練ではない「学習」、特に実践の経験から学び、成長していく「熟達化」の重要性が認識されてきたことです。”

熟達には、定型的熟達、適応的熟達、創造的熟達と3つの累計があると言われますが、いずれの熟達においてもその根底において3つのキーワードが関わっていると考えています。

それらは以下の3つです。

1.機敏さ
2.不快さ
3.習慣化

これらのキーワードは相互に掛け合わされることによって熟達に深く関わっているようです。

「機敏さ」はハイパフォーマー共通の特性です。状況、環境の変化に対していち早く行動を起こす傾向なのですが、早期離職をする若手社員の一部にも見られるように、この傾向だけでは人は熟達化するとは限りません。

そこで重要になってくるのが、不快さと習慣化です。人の脳は不快さや不安を感じると解消に向けて対処を開始します。このときに起こる対処が行動となって現れるものが、「逃避、回避、自己正当化、同調」などですが、一方で、不快さや不安に向き合う行動も見られます。それらは、「気づく、意味付ける、立ち向かう」です。前者が多くの場合で名詞で表現されるのに対して、後者が動詞で表現されることは示唆深く感じます。

そして、「気づく、意味付ける、立ち向かう」という行動が習慣化した人は「謙虚」であり、「鍛錬・精進、挑戦」します。

ちょっと綺麗にまとめてしまいましたが、何れにしてもこの3つのキーワードに注目です。


もうすぐ夏です


2014年4月22日火曜日

うねるもの

ゆらぎが大きくなるとうねりが生じます。
映像のように、うねりには規則的な動きのなかに集合と離散が巡ります。

私たちの毎日はゆらいでいるようでも、実は大きくうねっているのでしょう。


見える

2014年4月21日月曜日

パフォーマンスって結局は・・・

セールス職であれば、売上や契約をより多く取れる人がハイパフォーマーと思われます。

では、ナレッジワークにおけるハイパフォーマンスとは一体、何なのでしょうか。
月曜日の朝からそんなことを考えさせられました。

ドラッガー先生曰く、知識で価値を生み出す人=ナレッジワーカー ですから、生み出した知識が希少であったりイノベーティブであれば良いのかもしれません。

また、量が多いことも一つの指標になりそうです。

ところが、よく考えると、セールスであってもナレッジであってもハイパフォーマーとして人を捉えることに違いが無いように感じてきました。

ハイパフォーマーとは「一目おかれる人」です。一方、似非ハイパフォーマーにはそれがありません。そう考えると「仕事が出来る」と「一目おかれる」とは、どうやら一緒では無いようです。

パフォーマンスって結局、仕事の能力ではなく、仕事を通じて他者の期待に答える能力として語られているのかもしれません。


能力を持って何を為すか だね


2014年4月20日日曜日

「ポジティブ(陽性)」と「ポジティブに捉える」ことの違い

「自己組織化現象がおきるためには、要素に自己触媒性がなければならないことはすでに書いた。要素はポジティブフィードバックによって結ばれるのである。」(「生命と場所」P53より 清水博著)

幸福な人生における感情の比率はポジティブが3、ネガティブが1という説がありますが、マネジメントにおいては、さらにポジティブが5、ネガティブが1の比率でのフィードバックが効果的であるそうです。

ポジティブフィードバックと組織における学習での苦痛を伴う強制的説得の違いを考えるに、「ポジティブフィードバックの自己触媒性」は示唆深いテーマです。

傾聴、対話、理解、共感を通じてお互いの意識レベルを揃えると、自然と対話がより進みますが、これは自己触媒性の一例と言えるでしょう。要するに「盛り上がる」状況です。

ただ、酒場での「盛り上がり」が上司や会社の批判であったりするように、ポジティブフィードバックとは「前向きなもの」と考えるのは間違いです。複雑系において、創発は意図せざる、統制不能なものだからです。

そこで、個人的にはポジティブフィードバックを前向きなものに変える行為が「ファシリテーション」であると考えいます。

そして、密かに同調への説得が行われているはずです。


お湯割は6:4

2014年4月19日土曜日

利き酒会で酔っていてもハッとする

今日、人生2回目の利き酒会に参加しました。

そもそも、酒飲みではない自分が何故、利き酒会に参加するようになったのか、という話は置いておいて、前回の参加が楽しかったので今回も参加した次第です。

さて、8蔵元の様々なお酒を飲み比べるうち気がついたことがあります。それは、数あるお酒を飲みながら自分のお気に入りを見つけるプロセスです。それは以下のようになりました。

出会い、触れ合い、確かめ、深める

「出会い」は文字通りですが、目の前にあってもタイミングが合わない、なんとなく気を引かれないといったことで飲む機会の無いお酒があります。つまり、出会いとは、リアルな接点、お猪口に酒を注ぐ行為を指しています。

「触れ合い」とは実際にお酒を口に含む行為です。味覚、嗅覚を通してお酒を感じる瞬間です。ここで、好き嫌いが生じます。

「確かめ」は、銘柄の比較をから好き嫌いを通じて自分の好みを確認するものです。

「深める」では好みをさらに味わって固定(記憶化と定義化)します。要は、また呑める状態を作り出しているのです。

前半の2つが、身をもって機会を創ることであるのに対して、後半の2つは、思考によって次の機会に備えることです。

ここから行為と意識の関係性が見えてきます。


酔って忘れないように写真で固定する

2014年4月18日金曜日

自らの学びと学びの場を作る責任に思う

東大中原准教授の視点にはいつもハッとさせられるのですが、今日、思い起こしたのが以下のエントリーです。

「経営層が学ぶ」とはどういうことか?:自分「だけ」学ぶのは学びではない!?
http://www.nakahara-lab.net/blog/2014/03/post_2191.html

E.シャインは組織における学習とは強制的説得であり苦痛を伴うもの(Harvard Business Review2003.3)との述べていますが、不安や不快さの中に気づきがあることは間違いないようです。

先日、とある会社の社長に調査結果通じた報告を行った際、自らの施策を否定される内容に不快感を露にされていました。しかしながら、後日談として、調査実施部門に対して社長から諸々の相談があったそうです。

この気持ち、とても良くわかります。

何が言いたいのかと言うと、自分のことも振り返るに、「経営層の学びには心地悪さが必ずある」ということです。つまり、経営者が楽しく感じるのであれば、それは「学び」でない可能性が高いと思うのです。

脳科学において、人は自分のことを話すと快楽を感じることがわかっているようですので、まず、「私は学んでいます」系の話しを始めた段階でもう、かなりアウトな感じです。

本を読んでいても、本当に学ぶ瞬間って「あ、そうすればいいんだ」と感じる時よりも「あー、自分はなんて無知だったんだ…」と感じたときでしょう。

自社の学習環境(であるはずの会議など)で、役員が率先して気分よくも悪くも学びの自説を展開するという愚行には学びの欠片もありません。そしてそれはとても残念な事実です。


春の欠片

2014年4月17日木曜日

ビッグデータ化が人の心を見えなくする

アマゾン、グーグルを始めとするインターネットサービスの普及と蓄積されるデータの活用がトレンドとなる中、ビッグデータから見えてくるものについて考えてみたいと思います。

まず、アマゾンの購買データから見えてくるのは同時購買などの消費行動を通した顧客の類型化と行動の予期です。行動の予期に関しては様々なモデリングがありますが、それらを実際に施策投入して効果検証を行うことで消費モデルの精度向上と売上げの向上をリンクさせることが分析の目的です。

アマゾンのデータが購買中心の消費行動であるのに対して、グーグルはすべての事象をデータ化しようとしている生活行動データちょ言えるでしょう。便利に使うマップアプリなども自動的に自分の位置情報をデータ入力しているのと同じなのです。

現在、多くの銀行ではATM化が進み、窓口での入出金、振込業務を大きく減らしましたが、顧客が自らの手でその場でデータ入力のコストを払うことがデータを軸としたビジネスの肝です。

その観点で言えば、実は、金融の世界は遥か昔からビッグデータです。しかも、個人を特定し、その情報を裏では共有して債務者管理をしていますから、情報化社会の真の勝者は金融業なのかもしれません。

金融がクローズであるのに対して、グーグルの特徴はオープン(に見える)なことでしょう。

さて、最近、携帯電話料金の支払い遅延でローンが組めなくなることが問題視されていますが、ここに、ビッグデータ分析の本質があると考えます。

つまり、ビッグデータ分析は人の心を徹底的にノイズとして除去するということです。例えば、「なぜ、入金が遅延したか」ではなく、「カード支払いの入金遅延する人に与信すると損をする」ということしか見なくなるのです。

分析はデータの本質を浮かび上がらせる手法ですから、データ自体、ビッグデータ化することで人の心を失っているのでしょう。


落ちいたリンゴ、何を見ている?

2014年4月16日水曜日

ミスを考える

日頃の仕事の中でミスは減らすべきものです。誰かがミスした場合は、その対処と改善に意識を集中させる必要があります。

ミスには予期されていた想定内ミスと予期されていない想定外ミスがあります。
想定内ミスに関しては、事前にミスを起こさない方法が模索されますが、それでもミスは起こります。想定外ミスに関しては事前に防止策がとられていないので起きるミスにはハッとさせられます。

一方でミスを受け止める人の心理には、「きっと良くなる」という効力予期、結果予期と「きっと悪くなる」という予期不安のバイアスが掛かっていますから、ミスが起きた時は大きくは「想定内、外 × 効力、不安」の4つの心理が存在することになります。

想定内で効力感があれば、ミスは撲滅の対象となります。叡智と努力で「為せば成る」のです。全ケースを想定し各ケースごとに統制を強める規程社会ですね。
一方で、想定外で効力感があれば、「なぜミスが起きたのか」を解明することから始まるか、開き直って今後は大丈夫だろうとたかをくくります。

さて、想定内で不安感があると「やはり」「だから」「また」となり「ミス=犯人」説が浮上します。
想定外で不安感があると、自分の窺い知れないところで良くないことが起こるかもしれないと常に神経をすり減らす羽目になります。

そもそもミスとは、私たちの行為の一環であることは明快です。仕事をしなければミスは起こらないのです。であれば、仕事の質を上げること以外にミスと向き合う方法はありません。

そこで、仕事の質を上げるには何が必要かと言えば、ずばり、「鍛錬と謙虚さ」です。
なぜなら、ミスを減らそうとするなら想定といった思考や効力感と不安感といった心理を乗り越えて身体で考えつ必要があるからです。

要は、ミスとは「見込みや悲観楽観に惑わされず、鍛錬と謙虚さを持って仕事の質をあげなさい」というサインなのですね。


桜の木の下で

2014年4月15日火曜日

猫にみる人心掌握術

俗に「ツンデレ」などと申しますが、始め、素っ気ない態度、もしくは敵対的な態度をとりながら、急に好意的な態度を取ると、好感度が上がるのは間違いないようです。

育成場面において、最初に褒めてそのあと叱るよりも、最初に叱ってそのあと褒めたほうが効果的であるという実験結果もあるように、第一印象から良いほうにイメージが転換すると心的にポジティブさが醸成されます。

通勤途上の公園にいる猫はまさにそのお手本のような生き様です。
彼女の行動傾向は以下のようなパターンを持っています。

1.自ら決して人に近づかない(あくまでも偶然)
2.毅然と立ち自分の存在を知らせる
3.近づいても逃げない


4.喉や頭に触れさせる(自らは寄らない)
5.身じろぎしない
6.面倒になるとさっさと去る

とここまではツンツンしているのですが、背中を撫でてあげると急にデレデレになります。


もうお腹まで出しちゃう始末・・・
7.自ら近づく
8.ねだる
9.じゃれる


でもって別れ際の顔はこれ。


そういえば、飲み会のあと、さっきまで盛り上がりがウソのように毅然と帰っていく人がいることを思い出しました。

2014年4月14日月曜日

月と火星のランデブー

月と火星が近づいて見えるのですが、写真におさめるのは難しいです。

月は大きく明るい
火星は小さく暗い

目でははっきりと近くに見えるのですが・・・


夜空ノムコウ に

2014年4月13日日曜日

サービスと育成の違いを考える

問題解決症候群を助長する(と思われる)サービスが事業として増え続ける中、関わることの善し悪しを考えました。

例えば、就職活動を手助けするコンサルティング。就職希望者の希望や自己分析を手伝い企業に繋ぐ仕事をしています。就職希望者にしてみれば、自分の就職という問題を解決してくれる存在です。

本来、自分が何をしたいのか、どんな経験を積むのか、何に対してなら納得感をもって自己責任を果たせるのか答えのない問題に答えを探し、見つけるのは本人が解決すべきことだと思うので、他者が解決してくれると考えるのは問題解決症候群でしょう。

一方、問題解決を支援する仕事の中には「育成」がテーマとなっているものがあります。育成においては、問題解決が出来ない者に対して知識を与えたり、内省を行わせたり、精神的な支えとなることなどの支援を行うのですが、先ほどの問題解決症候群を助長するサービスとの違いは双方向性だと考えます。

つまり、サービスが支援と対価であるのに対して、育成は支援と貢献で成立しているのです。

支援と貢献の一番わかり易い事例は「鶴の恩返し」でしょう。困っているときに助けられたら助けたこと以上の貢献をすることが真の問題解決です。対価で清算したり、酷い場合は、受け取りっぱなしで清算すらしないことは、真の問題解決が行われていない状態です。

例えば、大学であれば、学費を払って授業を受けるという考えが大きな間違いであって、学びを得るための支援を受け、その成果として学業で貢献するのが真の姿ではないでしょうか。(だとすると学費って何?という疑問が湧きます。)

採用面接で大学での勉強や専攻を聞きますが、まず、学業での貢献を感じさせる学生(特に文系)は居ません。実際、そうした学生が、会社に入ってどんな貢献をするのか、まるでピンとこないのです。

支援が主に個人に対して行われるのに対して、貢献のあり方は多様です。それを考えると短絡的にサービスと育成を切り分けてはいけないと思う一方、貢献意識の無い幼児性を助長するサービスには厳しい目を向けざるを得ません。


風景を切り取る


2014年4月12日土曜日

イメージがあわない理由

「こんなことをやりたい」と伝えたこと、または聞いたことを形にしたところ、やりたいことが違っていた…ということが最近立て続けにありました。

あまり良いことではないので、じっくり内省です。

1.早合点…念には念をいれて聞かなくてはいけない
2.認知バイアス…自分のやりたいことで認知にバイアスがかかっている
3.ドキュメント化…議論の内容を文字にすると食い違いが少ない
4.アリバイ作り…証言してくれる他人がいると食い違いが少ない
5.強いイメージ…違いがはっきりわかるイメージの強さがない

イメージの食い違いは、良いことではなくてもそれ自体が新たな発見ですから、ネガティブに捉える必要はありません。能力を高めるチャンスです。


ここまでやらんとダメなのね

2014年4月11日金曜日

カレーキャラバンに感じること

カレーキャラバンという取り組みがあります。

以下、HPからの抜粋です。

”日本の国民食でもあり、世界中で食べられているカレー。インドで生まれたカレーは、世界中へ広がり、それぞれの地域にあわせて柔軟に、多様に変化していきました。その多様さは、カレーとはなにか、定義することが難しいとさえいわれるほどです。
カレーキャラバンでは、日本中、世界中いろんなまちへ出かけ、その場所で調達した食材と、その場所に居合わせた人々の知恵をまぜあわせ、カレーをつくります。通りすがりの人も大歓迎。その日、その場かぎりのカレーをつくり、みんなで食べます。「カレーをつくることは、まちを知ることである」そんなことを考えながら、キャラバンは進みます。”

直接参加したことはありませんが、動画を見ると「現地調達」「通りすがり」「みんなで食べる」の様子がよくわかります。

これに対して昨日参加した勉強会は「事前申込み」「アジェンダと発表」「懇親会」で良くあるパターンです。この良くあるパターンは予定調和的です。勉強会の内容に発見があると良いのですが、昨日は耐えきれずに途中で退席してしまいました。

「カレーをつくることは、まちを知ることである」という考え方はとても示唆深いものです。勉強会が「○○を知るために○○を並び立てる」のに対して、様々なハプニングや出会いなどの偶有性を身体を通して体感することで「知る」ことの違いを想像することが出来るからです。

「偶有性」と「身体で感じ考えること」は「予期」と「行動の創発」に対して強い正の勾配を持っているようです。

勉強会との対比で考えると、「町中で美味しそうなカレーの匂いを感じると自然と足が向いてカレーを食べて対話がおこる」という自然なことが、なぜか勉強会では、「美味しいぞと宣伝されたカレーに興味を持って行ってみたら長々とカレーのうんちくを聞かされたあげくカレーを食べずにカレーがいかに美味しいか議論をする」みたいなことになっている訳です。

自然な行動を呼び起こしそこに何かを感じ取ること、素敵ですね。

今日のお昼はカレーにしようかな。


チューリップが咲いた

2014年4月10日木曜日

データ分析から跳ね返ってくる身体性

データ分析を行って問題の原因を探求使用とした結果、問題そのものが発見されることがあります。

例えば、新卒採用での採用前後の分析結果などがその良い例です。

企業は、将来の屋台骨を担う優秀な人材の採用を目指します。そこで気になるのが、採用時の見込みと採用後の実態の比較です。

採用時、採用後にしっかりとレビューが出来れば問題ないのでしょうが、実際、多くの大企業では採用と現場が分かれていますから、一貫して観察することが困難になります。

そこで、データを使った分析が役立つ訳です。

データ分析の前提には、採用した社員の成長を分析するという目的があるのですが、各種データを使って分析すると意外な結果が出てきます。それは大きく2つのケースに分けられると考えています。

1.レビューデータに一貫性が無くぼやけた分析結果が出てくる
2.現場の業務マネジメントが強く人的マネジメントが弱い分析結果になる

1は端的に言ってしまうと、評価軸が分析目的に沿っては定まっていないことに由来しています。
2は現場の理屈が育成の視点よりも強いことで生じる現場業務の投影です。

このような結果に向き合って考えるのは、身体による思考です。
つまり、人が知能を活用しながらも、多くは環境に適応した身体で思考しているのではないかということです。こう考えると、問いかけに対して違う分析結果が帰ってくるのは当然です。環境にカップリングしているのは思考ではなく身体だからです。


身体は考えているのです

2014年4月9日水曜日

企業が新卒一括採用を止めてはいけない理由

経団連の倫理憲章によって来年度から採用のスタートが変わります。ところが、これまでの歴史同様、様々な手段によってこれを搔い潜る動きが顕在化しています。そのひとつがインターンシップによる青田買いです。早めにいい学生(会社に合う、能力が高い、未来への期待が高い)と接触し、簡単な仕事を通して見極めも行いながら企業へ入社する動機の形成を目論むものです。

この動きの前段にあったのが厳選採用です。採用計画ありきではなく、人物本位で採用を行う方針が厳選採用ですが、今回の倫理憲章という石器時代のような古典的自己規制があることで、採用の枠組みとしての新卒一括採用に対抗する動きが活性化され、学生と企業が接触できる機会としてインターンシップが注目されるわけです。

ところで、この前の日曜日、NHKスペシャルでiPS細胞の話を取り上げていました。その中で拡張型心筋症の治療において用いられる最近の治療法に大きな示唆を得ました。それは、弱った心筋を活性化させる方法です。

培養した若い細胞を心筋に貼付けると、貼付けられた培養細胞は、栄養を取り込めないので生きていけない状態になります。すると、弱った心筋が毛細血管を延ばして培養細胞に栄養を届け始めるのだそうです。栄養を受け取ることが出来るようなった培養細胞が、今度は細胞を活性化する物質を出して弱った心筋が活性化され、治療の目的が達せられるそうです。

この話を聞いて思いついたのが新卒一括採用です。

バブル崩壊後、一時、新卒より即戦力のキャリア採用を進める企業がありましたが、それらの企業は数年も経たないうちに新卒採用を再開しました。また、新卒採用を行っていない企業の多くが直面するのが組織の活力不足です。

つまり、新卒一括採用は、先ほどの心筋症の治療と一緒で
①既存社員が新人社員に対して手を差し伸べること
②新人社員が貢献をはじめること
の2点で組織活性に大きく効果をあげているのだと思います。

以前、ある会社で、営業職のハイパフォーマーが配慮サービス型ではないことがわかり、採用人材像を変えたことがありました。それまでは、営業職ということもあり、採用面接でも印象の良い人材を中心に採用し、結果として配慮サービス型人材が多くなっていました。そこで、採用人材像を変えて新卒採用を行ったところ、なんと営業成績が120%になったのです。ハイパフォーマー型人材が増えたからといって新人社員の活躍でそんなに急に業績が良くなるはずはありませんから、調査をすすめたところ、停滞していた中堅社員のパフォーマンスがハイパフォーマー型新人社員に刺激を受けて上がったことが業績向上の大きな要因であったことがわかりました。

「新卒一括採用は、日本だけの制度であり、グローバルではない」というガラパゴス的批判も多く見受けられますが、組織活性という観点では、とても先進的であり、かつ、日本独自のものであるのなら日本の競争優位性を生み出す源泉になっているかもしれません。

昨今、企業の人事部はとてもアグレッシブで採用、育成に対して貪欲に取り組んでいる印象があります。研修の内製化などもそのひとつですし、インターンシップの推進もそうだと思います。それだけ人材にまつわる環境変化が激しいことの現れですが、人材に関わる活動はトレンド追随やクリティカルシンキングだけでなく、高いレイヤー(視座)からの思考が大切ですね。


らくだ は だめだ

2014年4月8日火曜日

レイヤーで考えると戦略思考になる

人と組織と言った場合、人のレイヤーと組織のレイヤーで語られることになります。このようにレイヤーで物事をとらえることは多くあります。例えば、個人と社会であれば、自立した一人の人格と社会におけるネットワークの1ノードとしての存在になります。

このレイヤーを別の言い方にかえると「視座」となります。より高い視座から物事を見ることを大局観と言いますが、一人一人の固有性よりも連携により発揮される状況に注目が集まります。

人は、脳科学の知見によれば意識よりも先に体が動き出しているそうですが、意識により後に生じるのが「予期」です。そしてそれは、身体性よりも上位のレイヤーにあります。そしてより早く効果的に行動を創発するためのトリガーとして機能しますが、そのトリガーによって戦略が起動します。

例えば、桜が咲くのは己が力ですが、環境という上位のレイヤーに対して「予期」を行います。つまり、「春がきた」という「予期」と「春が来なければ咲かない」という戦略を組み合わせて、開花行動を創発しているのですね。

さて、人と組織に目を転じてみると、「朝になったら会社に行く」という低位のレイヤーに対して、「組織目標を達成する」ことは高位のレイヤーです。

高位のレイヤーになると戦略は増えます。それは、山登りと一緒で「行き先(ゴール)」「経路」「手際」「分担」「人心掌握」「裁き」「こだわり」「人柄」「執念」となり、「近所への散歩」のようなレイヤーと大きく異なることがよくわかります。

このようにレイヤーで考えるだけで戦略思考が生まれるのです。


桜の戦略

2014年4月7日月曜日

ゆらぎをみる

ゆらぎが重なり合う様子を実際にみるのははなかなか難しいことです。

しかし、ふとそんな様子が見えてしまうこともあります。

人の脳も、社会もおそらくこんな感じでゆらぎが重なりあっているのだと思います。


重層的にゆらぎます




2014年4月6日日曜日

熟達の方程式を考える

昨日の続きです。

熟達の方程式は以下のようになりました。

熟達 = 発揮能力 ÷ 停滞度

発揮能力を高めるか、停滞度を下げれば熟達することがわかります。
発揮能力は

発揮能力 = f(潜在能力,態度(内面情報)) ± g(環境)

で表されます。
一方、停滞度はやや難しくなりますが

停滞度 = 遅鈍性 * exp(-習慣性) 

習慣性が上がると停滞度が下がることがわかります。停滞度とは遅鈍性を習慣性によって改善している度合いです。


新人社員がとにかくがむしゃらに目の前の仕事を取り組むと、習慣性を高めるます。その結果、停滞度が下がります。他方、自分に合わないなどと取り組みを回避すると習慣性は高まらず停滞度が下がりません。さらにがむしゃらに取り組んだ新人社員は、潜在能力を大きく活かすことが出来るようになります(f()の出力が大きくなる)から、発揮能力も高まって、何かと回避する新人社員とは雲泥の差が開くのです。

また、会社における滞留人材とは、能力発揮、停滞度の変わらない状態を指しています。



こんな感じ

2014年4月5日土曜日

研修の方程式を考える

研修の達成目標を考えるにあたってそのCSFを表出するため数式化を検討しました。

そして導かれたのが以下の数式です。

研修 = 熟達 × 実施時間 / 38400時間

研修って、要は一皮むけるために行うのだという式です。それは、日々の一部であり、そして、ほんの瞬間でしかありません。

では、熟達の数式とは何か?

明日へ続きます。


解けたよ

2014年4月4日金曜日

プログラムと人の違いを並べてみる

思いつくままにいろいろあげてみます。いろいろありそうです。
(この場合のプログラムとは、主にコンピュータのプログラムを対象としています)

プログラム:計算は得意だが計算式は考えない
人:計算式を考えるが計算は得意でない

プログラム:ちょっとでも間違っていると動かない
人:間違いを正すと動かない

プログラム:早くて正確で文句を言わない
人:遅くて間違って言い訳をする

プログラム:設計〜開発〜検証 が必要
人:学習〜応用〜休息 が必要

プログラム:作った人は神
人:作った人は僕(しもべ)

プログラム:必ずバグがある
人:必ず個性と言う

プログラム:古くなる
人:突然若返る(こともある)

プログラム:バージョンアップするとお金が掛かる
人:バージョンアップするとお金を生み出す

プログラム:人が居ないと動かない
人:人が居ないと寂しい(嬉しい) 

・・・つづく


空気のように大切です

2014年4月3日木曜日

パーソナリティの超ひも理論

超ひも理論(超弦理論)と呼ばれる難しい理論が量子力学にあります。物質の最小単位である素粒子が、じつは「粒」でなく「ひも」であると考えるとこれまで説明が出来なかったミクロの世界からブラックホール、さらには宇宙の誕生までを説明出来るようになるというとてつもない理論のようです。

さて、注目したいのは「粒」でなく「ひも」である、ということです。
そして、多くの素粒子の違いは「ひも」の振動であると考えられる部分です。

パーソナリティに関するデータを扱っていると、必ず問われるのがパーソナリティの可塑性です。私たちの認知は三次元に最適化されてしまっているので、何かを理解しようとしたときに三次元化する癖があります。そしてその最小単位が点(粒)になるのです。

人の原点(←ここも”点”)に思いを寄せると、人を点で捉えたくなります。そして、パーソナリティとは人を点で捉える思考が潜んでいるように感じる事が多くあります。

ところが、実際にパーソナリティデータを観測して見えてくるのは「波形」であり、「振幅」ですが、これに時間を重ね合わせて三次元で表現すると、まさにひものようになります。暗闇でライトを手にもって振り回す様子をスローシャッターで写真に撮ると光跡が輪のように見えるのを思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。

ゆえに、パーソナリティは「ひも」であると考えてみたいと思います。

「人生、山あり谷あり」と言いますが、無意識の日常においても、眠っていても人は山と谷の時間を過ごしているようです。


ひとはひも




2014年4月2日水曜日

入社式をやめたらどうなる?

4月1日は多くの企業で新入社員を迎える入社式を行います。

ところで、新入社員は入社ですが、それ以外の社員にとって会社に出向くのは出社であり出勤です。なぜ、新入社員だけが入社なのでしょうか?

赤ちゃんがこの世に生まれるときは出産ですが、出産のために病院に行くと入院です。そして病院を出る時は退院となります。身を置いた場所から去るからです。

子供は学校に入学し、卒業します。入って出るのなく、入って終えるのが学業です。卒業できずに出て行くのが退学です。

さて、個人的には、この世に産まれてくるのと、学生から社会人になることに多くの共通点があるように思います。その本質は「相転移」です。

「相転移」とはフェーズ(相)が変わることを意味します。出産であれば胎児から乳児への相転移、出社、出勤であれば、オフからオン(雇用契約の履行)への相転移です。

日本において「4月1日の入社式」における前提を考えてみると

1.就活の結果、内定(雇用契約の予告)をもらっている
2.3月に学校を卒業する(学び終える)
3.社長(雇用契約の親玉)の話を聞く
4.辞令(雇用契約における命令)を受け取る
5.いろいろな手続きや説明(雇用契約の履行)を受ける

と様々な出来事が相転移的な状況を指し示しているのに、なぜ、会社に身を置くという「入社」なのでしょうか?

大学から社会への移行とか大学と社会のギャップが問題視されるご時世のなかで、大学から会社に身の置き場所を変えただけという間違った認識をうまないためにも、「入社式」という呼び方をやめて「初出勤セレモニー」とかにしてはどうかと思うのです。

「新入社員を迎える入社式」から「社員契約初日の出勤セレモニー」のほうが相転移っぽくてスイッチも切り替わるし、「こんなはずじゃなかった」みたいなリアリティギャップとかもフェーズが換わっているのでごく当たり前ゆえに覚悟も出来るのではないでしょうか。


桜が咲くのも相転移

2014年4月1日火曜日

問題解決能力分野で日本3位 っていうけど・・・

<国際学力テスト>問題解決能力分野で日本3位 12年調査 という記事がYahooに流れていました。学習到達度調査、PISAの結果だそうです。

記事を読むと、「取扱説明書のないエアコンのリモコンの操作方法を考えさせるなど「解決方法がすぐには分からない問題について、解く力や解こうとする意志をみる」(記事より)とのことですが、この問題を解く事で測られた能力が実際の社会でどのくらいの問題解決力となって発揮されるのかとても楽しみです。

実際にリモコンの操作に限らず、パソコンやデジカメ、スマホなどの操作は解決が必要な問題です。人が使う事を目的として作ったものなのに使うためには解決しなければならない問題が生じる。なんだか不思議です。

この二日間、PCなどのセットアップに四苦八苦していましたが、何でこんなにわかり難く作るのだろうかと思ったのも事実です。恐らく、自分が作ったアウトプットも他人に渡った瞬間にそう思われているのでしょう。

”物は作った人の手を離れた瞬間に問題となる”

どうやら私たちの周りには問題が溢れているだけじゃなく、私たちは自ら問題を溢れさせているようです。


問題をみつけよう